死ぬまで快適に暮らすために

10年前に注文住宅を建てたときにこだわったことの一つはコンセント。一般的にコンセントがつけられている高さ25センチだと、掃除機のコンセントを差す際に腰をかがめざるをえず、低すぎると感じていたので、ユニバーサルデザインとされている40センチにしました。10年経って夫も私も60代目前。腰痛持ちになり、あのときコンセントの位置を高くしてよかったと掃除機をかけるたびにしみじみ思います。その他にも、足腰が弱った場合に備えて、車椅子でも使えるよう、トイレを広くしたり、廊下の幅も広げたりしました。さらに、ライフステージに合わせて間取りが変えられるよう、部屋と部屋の間の壁は撤去できるようにしました。子供も独立したので、そのうちに壁を取り去って夫婦2人で広々と暮らせる仕様にリフォームするかもしれません。一生住むつもりで建てた注文住宅なので、死ぬまで快適に暮らせることが希望です。建築するときは若くても、だんだん人間は年をとります。それを見越した設計が大切だと感じています。